2011年8月16日火曜日

家庭裁判所が決める成年後見人、成年後見監督人月額報酬

私は成年後見人を受任している契約がある。この契約が発効するためには、成年後見監督人が家庭裁判所により、選ばれなければならない。その監督人は通常地域の弁護士や司法書士が選ばれる。彼らには、裁判所が彼らの業務量に応じて決まる報酬が毎月発生する(誰が払うか後述)。

後見開始から一年ほど経ってから、その弁護士なり司法書士が、家庭裁判所に対して、報酬付与の申し立てを行う。そのことにより、その過去1年分の報酬を、成年後見人は、被成年後見人の財産から支払わなければならない。

私が後見するのはおばあちゃんだから、報酬は非常に低い。身内の面倒を見るのに、不当な報酬など設定できるはずもない。通常は無報酬のケースも多い。そして、被後見人の財産の多寡にもよるが、多いと、後見人の事務は、ちょっとした企業の決算のようになり、たいへんである。全財産を調べて、エクセルを使ってスプレッドシートを作ったり、金融商品の最新の相場を調べてアップデートしたりと、財産目録の作成管理がある。そして毎日の介護や病院通いの際の細かな金銭支払いもすべて記帳してまとめ、監督人に報告しなければならない。

監督人の報酬は、後見人の報酬と比べると半分程度に定まっているようである。以下に、東京家庭裁判所の後見サイトのQ&Aのページからダウンロードできる報酬についての資料を掲載しておく。

平成23年3月
成年後見人等の報酬額のめやす
東京家庭裁判所東京家庭裁判所立川支部
1 報酬の性質家庭裁判所は,後見人及び被後見人の資力その他の事情によって,被後見人の財産の中から,相当な報酬を後見人に与えることができるものとされています(民法862条)。
成年後見監督人,保佐人,保佐監督人,補助人,補助監督人及び任意後見監督人についても,同様です。
成年後見人等に対する報酬は,申立てがあったときに審判で決定されます。
報酬額の基準は法律で決まっているわけではありませんので,家事審判官が,対象期間中の後見等の事務内容(財産管理及び身上監護),成年後見人等が管理する被後見人等の財産の内容等を総合考慮して,裁量により,各事案における適正妥当な金額を算定し,審判をしています。
専門職が成年後見人等に選任された場合について,これまでの審判例等,実務の算定実例を踏まえた標準的な報酬額のめやすは次のとおりです。
なお,親族の成年後見人等は,親族であることから申立てがないことが多いのですが,申立てがあった場合は,これに準ずることになります。

2 基本報酬
(1) 成年後見人成年後見人が,通常の後見事務を行った場合の報酬(これを「基本報酬」と呼びます。
)のめやすとなる額は,月額2万円です。
ただし,管理財産額(預貯金及び有価証券等の流動資産の合計額)が高額な場合には,財産管理事務が複雑,困難になる場合が多いので,管理財産額が1000万円を超え5000万円以下の場合には基本報酬額を月額3万円~4万円,管理財産額が5000万円を超える場合には基本報酬額を月額5万円~6万円とします。
なお,保佐人,補助人も同様です。
(2) 成年後見監督人成年後見監督人が,通常の後見監督事務を行った場合の報酬(基本報酬)のめやすとなる額は,管理財産額が5000万円以下の場合には月額1万円~2万円,管理財産額が5000万円を超える場合には月額2万5000円~3万円とします。
なお,保佐監督人,補助監督人,任意後見監督人も同様です。
3 付加報酬成年後見人等の後見等事務において,身上監護等に特別困難な事情があった場合には,上記基本報酬額の50パーセントの範囲内で相当額の報酬を付加するものとします。
また,成年後見人等が,例えば,報酬付与申立事情説明書に記載されているような特別の行為をした場合には,相当額の報酬を付加することがあります(これらを「付加報酬」と呼びます。
)。
4 複数成年後見人等成年後見人等が複数の場合には,上記2及び3の報酬額を,分掌事務の内容に応じて,適宜の割合で按分します。
以上

これまで、高齢者を食い物にいろいろな悪さを工夫してきた人々の歴史がこうした制度を作ってきたのだと思って、しょんぼりしている次第である。でもじつは、私の最大のしょんぼりは、任意後見人委任契約に定められた後見人の報酬の額が、監督人の額よりもやや少ないということだ。このことに気づいたのは、当該契約を公正証書にしてから何年も経ったあとだった。

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