家事もやった、仕事もやった。そして生の満足は消えた


人生の価値やよろこびは、仕事や、打ち込める何かを見つけてそれに熱中し、高い満足感を得ることだと思う。
 ところが今日、成熟して豊かになった資本主義の国、日本では、仕事も、趣味も断片化、陳腐化しており、満足感を得ることは難しい。どれもこれも、人がこれまでにやってきたことを「なぞる」とか、決まり切っていて創造性を発揮できないようなタスクを「こなす」ことでしか、生活の糧を得ることは難しい。
 そして、幸せな家族の像も揺らぎはじめている。そもそもこれまで日本人にイメージされてきた幸せな家族というのは、磯野家のように、男性は外で働いて家族の生計を担い、女性はもっぱら家事と育児を引き受けるという役割分業の上に成り立っていた。この土台がいまや雲散霧消しているのだから、家族の幸せなんて何が何だか分かったものではない。
 私は家事をやるようになって10年以上経つがもうこれこそ、最悪の部類の労働だ。ダグラス・クープランドのジェネレーションXで描写されていたマックジョブの3つの特徴をそっくりそのまま備えるのが家事労働である。つまり、低賃金、低未来、低自尊心(長時間労働や滅私奉公を要求される)。
 なまじっか、野心があり、あれこれ自分のアイディアを世の中で試したいと思っているような人はまず家事労働など引き受けるべきではないだろう。抑鬱状態となり、死にたくなる。なぜなら、マックジョブは賃金をもらうという目的があるが、家事労働にはそれすらない。無報酬の労働なのだ。家事を止めようものなら家はたちまち、ジャンクフードやプラスチック製の安っぽいコモディティーグッズであふれかえり、足の踏み場もなくなる。消費者が、市場で何か物を買って家に持ち帰り、それがゴミになるまでのサイクルは史上空前の短さになっている。
 先進国の多くの若者は、仕事はないか、あってもマックジョブ。家ではマックジョブの上に無報酬の家事だけとなると、豊かな国の若者が、子供を産むというオプションを願い下げする理由はまったく合理的だ。
 私はどうしたらいいかなんてまったく分からないが、少なくとも強調しておきたいことがある。せっかくの豊かで平和、治安もよい先進国なのに、若者がしょっちゅう、みじめな気分になって、死にたくなるような事態が進行している、ということだ。政治家がおかしいと思う。政治家は企業(労働組合含む)、つまり既得権を握っている高齢大資本のほうしか見ていない。だから福島とかで原発が爆発して米も作れなくなっても、他のところに住んでいる無関心で鈍感な高齢者や、経済競争に躍起になりどん欲な金の亡者になっている企業経営者らが無関心を決め込んでいるのを確認すれば、政府与党もほおかむり。そして、ブタみたいに太る一方の国会議員の定数を削減したり、議員年金を減らしたり、公務員の高すぎる年金や給与、多すぎるその数を減らすようなこともまったくせずに、消費税という逆進性の高い悪税だけはがっつり上げようとしている。
 消費税を上げるのだったら、所得税の最高税率を元に戻し、相続税もバンバン上げて、株の配当課税の特例も即時に止め、もんじゅもやめて、法人税も上げて、もう全部やることやってからにしてもらいたい。あと、所得の高い高齢者(アパートもっている連中とか)に年金払う必要はないだろう。国民健康保険だって、ゼロ歳児から75歳になるまで負担させられる高齢者支援金というのも止めて欲しい。

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