ワークライフバランスを取り戻そう

まずはこのTEDのナイジェル・マーシュ「ワーク・ライフバランスの実現」をご覧いただきたい。



政府も、会社(魂の食肉処理場と呼んでいる)も、従業員のワークライフバランスの問題を解決しようなどとはまったく思っていない
ほとんどの人は、好きでもない人を感動させ、必要もないものを買うために、したくもない仕事に時間を費やして、絶望を叫びながら静かに暮らしている

真理を突く、刺激的な言葉にあふれた、瞠目すべき名講演だ。

今日たまたま日経新聞を見ていたら、日本のROE平均5~6パーセントは諸外国平均にくらべて低いから、これをもっと上げないといけないという。この議論は、何十年も言われ続けてきたが、日本の企業のROEは低いままである。ちなみに、ROEとは、Return on equity(自己資本利益率)のことで、株主が、その企業に投下した資本でもって、どのくらいの利益が上がったかを示す物。

株主が儲かったかどうか、しか表していない、悪魔のような指標である。共産党支持者でなくても、この指標が悪魔であることくらい、分かる。

株主が儲かったかどうか、その指標が、日本は低いから、諸外国並みの15とか20パーセントにしろよと、日経は叫び続けているわけだ。

株主にもうけさせるために出来ることと言ったら、従業員の給料を低く抑えて、たくさん仕事させるほかない。人口減少社会では市場そのものが縮小していて、もうけの最大の根源である売上を増やすことは現実的にむずかしい。だったら、費用を減らして利益を水増しする他はない。したがって、ROEは株主以外のすべての会社関係者を不幸に陥れる、悪魔の指標なのである。

日本の株主や企業経営者、日本株に投資しようとする外国人投資家の最大の関心事は、そういうわけで、ワークライフバランスの改善ではないことは自明である。

資本主義というイデオロギーが、自分の延命と権益の拡大のために、猛威をふるっている。確かに、他のイデオロギーがここ数十年のあいだに相次いで破綻し、この資本主義がまだマシという形で残る唯一のイデオロギーでは、ある。しかし、人々が忙しすぎてセックスをしなくなり、子供も産まなくなって市場がドンドン小さくなる。途上国は途上国で、昔みたいに帝国主義的に、勝手に入っていって物を売りつけるわけにも行かない。

気をつけないと、巻き込まれて人生が台無しになってしまう、黄昏の資本主義時代に生きる、私たちのワークライフバランスの話である。

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