『ネット・バカ』ニコラス・カー著

今年一番の読書体験だった。私の図書室=トイレの個室で、半年くらいかけて読んだわけだが、要するにこの本の中身はこういうことである。
  • ネットを見ているとバカになる
  • バカ=いつも注意散漫で、深い思索ができず、知識も蓄えられず、人に対する共感や同情心も劣化する(マジで酷い)
  • バカかどうかは、MRI等を使った、脳の活動の観察から科学的に明らかになっている
  • このままネットに耽溺していたら、文明人はみんな「人工知能」(浅はかで陳腐なプログラムの応答しかできない)みたいになる
私はこの本を読んで、テレビを見ているとバカになるのかどうかという議論を思い出す。もちろん、テレビばかり見ていればバカになる。それは直感的にも自然な帰結だと思うし、MRIなどで脳の活動をテレビばかり見ている人とまったく見ない人で比較してみても、はっきりするだろう。

ネットだって同じだろう。ネットでもテレビでも何でも、椅子に座ってスクリーンをボーッと見ているような人間は、バカだし、バカがネットを見る、それだけのことだろう。

おばあちゃんも、98で死ぬまでの人生最後の20年位はひたすらテレビを観ていた。NHKを。それで、最初の10年くらいはメモなど取って勉強になるのよとか言っていたが、いよいよ最後の10年はメモも取らず、ボーっとして、消さないで寝いってしまったりして。最後の方の口ぐせは、つまらない(何もかも)だった。テレビも何十年と見ていると飽きるんだろう。まあオバアの話はこのへんで。

中1の子供は、風邪を引いて味がしなくなったらしく、グーグルで「鼻づまり 味がしない」と検索していた。小4の次女は、「キスシーン」と入れて検索していた(汗)。

とにかく、ネット、インターネットなくしては、もはや文明人の暮らしは成り立たないところまで来ている。そして、依存し過ぎるとバカになる、ということもこの本を読んでよーくわかった。私がここ何年も注意散漫で苦しんできたのも、ネットのやり過ぎだったに違いない。

この本の処方箋はといえば、
  • 森のなかを散策するなどしてネットから一時的に離れると脳がリフレッシュする
  • なるべく紙に印刷されたものから情報を得るようにする(難しー!)
  • ネットなしの環境を定期的に作る(旅行したりどっかにこもったり)
日本の国土の四分の三は森林だし、毎日玄関先に紙に印刷された情報(新聞)が届く家がまだまだ多い。ネットなしかどうかはわからんが、公共図書館では一心不乱に勉強する若者を多く目にする。

印刷業者としては、紙に印刷したほうが、ネットよりも情報が心に刺さりやすいというこの本の主張は大いに励みになる。

ていうか、なんでこの本はkindle版がないのだ?

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