ネット書店の話

 Amazon kindleをはじめとして今はほとんどの書籍をデジタルデータで読むことが出来ます。本を書店ではなく、ネットで買う時代です。

 私は以前、出版社で、あまたやってくるオンライン書店の渉外担当者の対応をしていました。通常出版社は、取次(本の問屋)に定価の70パーセント前後の卸値で商品(紙媒体)を販売します。
 そして、電子書籍(主にE-PUB形式)は、50パーセントから70パーセント程度で販売する。20パーセントの差があるのは、直接書店にデータを卸す場合と、あいだに仲介会社(取次)が入る場合の差です。もちろん、あいだに取次を入れれば、料率は低くなります。
 出版社は、紙で出したコンテンツを、データ販売すると、定価の半分にしかならない。
 これどういうことでしょうか? なんで? なんでそれだけにしかならないの? 出版社時代の私の感想はこれです。今でも変わらないと思います。ネットで売るのに、誰がいったいそんなに持っていっちまうんかいなと。
 おまけに不条理に輪をかけるのが、通常同じタイトルのコンテンツでも、紙媒体と電子データでは、最終的な販売価格が、デジタルの方が安いということです。
 つまり、紙とくらべると、電子データはだいぶ薄商いです。ほんの1割くらいしか売れないですから。
 今日はこういうぼやきのような話になってしまい。オチもありません。今はそういうふうにコンテンツが取引されているということです。
 ところで、まったく誰にも見向きもされないコンテンツのことを、ちまたでは「オワコン」というそうです。大多数が信奉してきた巨大なイデオロギーも、あっさり「オワコン」化したなどといわれます。
 私は村上春樹とか、非常にお金を出してでも読みたいと思う本のほとんどが、なぜかkindle版がないということに早くから気づいていますが、出版社としては、売れ筋のここぞという著者の作品は、大して儲からないデジタルで出すわけがない。これ最後の出版社の、悪あがきにしかみえません。出版で食ってきた人間としては、本心からはいうことは出来ないですが。


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