資本主義はどのように壊れているか、そして対案の不在

資本主義はどのように壊れているか、そして対案の不在
 最近、NHKスペシャル映像の世紀「グレートファミリー 新たな支配者」を見た。
 テレビばっかり見てるじゃんと思われるとツラいが、この地球の恵まれた平和な国日本に生を受けた私は、いわばこの世界、宇宙の「観覧チケット」が当たったようなものだと思ってる。しっかり見とかないともったいない。
 それで、番組の感想。さて、世界を支配してきたふたつのイデオロギー、ファシズムと社会主義が、20世紀に逝ってしまった。もちろん政教分離で、各種宗教の価値観は世界を左右する表舞台から排除され続けている。
 で、のこされたのが資本主義ということなのだが、冒頭の番組では、資本主義を牽引した巨大支配者としてモルガン、ロックフェラー、デュポン家が取り上げられていた。いずれもアメリカの巨大企業の創業家である。
 彼らは、国家を凌ぐ圧倒的な影響力を持って、世界に資本主義を広めていったというのが結論なのだが、21世紀に入るとさすがに彼らの勢いは弱まっている気がする。
 今日もニュースで、デュポンがダウと合併交渉が結実しつつあると報じられていた。物言う株主や、中国の化学メーカーの勃興で、もはやデュポンといえども一人で立つことが出来なくなったということである。
 合併により、規模がでかくなり、重複する中間部門はリストラして合理化できる。これは株主利益に貢献するにすぎないが、このことこそ重要だ。哀しいことに、市場や、従業員には何の利益にもならない。その結果が格差増大、そして不遇な地域から生まれるテロである。
 今世紀に入って、グレートファミリー企業は一様に行き詰まっている。何にか。一言でいうと、人口減少による需要の減少である。需要がなければ、投資してもしょうがない。巨大企業といえども、需要がなければ利益が出ない。株主は突き上げてくる。水野先生が指摘するように、利子はひたすら低下している。お金が利潤を生まなくなっている。こうなると資本主義は機能不全となって、もはや生きる屍だ。
 唯一金融市場が、実体経済を大幅に上回る規模で膨張している。しかしこれもバブルの原因となり、世界を不安定化するばかりだ。
 前世紀は戦争で、ある程度ガラガラポン、市場も拡大できた。でも今はどうだろう。戦争は国際条約により行うことが出来ない。テロとの戦いというのは、しょせんは資本主義のほころびを修繕する営みに過ぎず、しかも上手くいっていない。先進国の財政を疲弊させるばかりである。
 私が読む書籍の著者、世界的な経済学者やジャーナリストらは一様に、ネガティブだ。希望はあるのだろうか?
 私はあると思っている。
 ふたつの光が見える、テレビから。まず一つ目は、井浦新が行くアジアンハイウェーで彼が結論したこと。つまり、家族が幸せに暮らしている国は、平和であるということ。家族はもちろん、国家の最小単位である。最小単位が健やかなら、国家も健やかであるはずだ。
 私は家族の幸せが国家を平和に導く、これを実践するために、今日は裏庭であえて炭火で鶏肉を焼いてみた。夕食メニューのうち、鶏肉の料理は主食であり、通常の調理なら暖房の効いた暖かいキッチンのガスコンロで20分程度で終わる。これを外で炭火で焼いたら、調理開始から片付け終了まで3時間もかかった。合理的とはいえない。まさに反資本主義的活動だ。この真冬に反資本主義活動としてのバーベキューである。するとどうだろう、家族から普段ないほどの笑顔がこぼれ、炭火でみんなの心が温まった。やってよかったし、これこそが平和である。
 さてもう一つは、テレビ東京の人気スペシャル、客が来ない店の特集に登場する、閑散店でも店を開け続ける店主たちの気概。「ぼけないために」「楽しいから」。あるうどん店は、ボロボロで、50年前のメニューが壁に貼られ、テーブルやイスも50年前のままである。黒電話。近隣の住民(客)が、毎日手作りの総菜を持って店にやってきて、酒盛りをする。店主は懸命に掃除をする。
 またある模型店は、90過ぎのおばあちゃんがひとりで営むが、もはや自力でシャッターを開けられない。通行人に毎朝頼んでシャッターを開けてもらい店がひらく。
 貸本屋もある。毎月5万円分の漫画を仕入れるが、もちろん赤字。死ぬまで私はここ(店のレジの前)にいるつもり。客は、帳簿に借りた本と名前を書いてお金はここに勝手に置いていけばいいと主の老婆はカメラに笑う。
 彼らは、一日中客が来なくても、赤字でも、売上が数百円でも、また次の日、店を開ける。そのモティべーションを私は丁寧に拾いたい。
 世界をかけめぐる金融資本主義がテロやバブル崩壊で人々を翻弄しながら、自らも利子率の低下で自己崩壊をはじめている一方、小さな経済が人々の幸せをしっかりと地域ではぐくんでいる。
 世界は、それでいいし、それがいい。

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