2017年2月22日水曜日

マズロー欲求段階に関する私の新知見

どうも最近世界を見ていると、人間の欲求を段階的に説明したマズローの説にある種の「突破」のような現象が起こっている気がする。順番突破である。

通常、生存欲求→性欲→承認欲求みたいな感じで順番に進んでいくとされる。

しかし、食うに食えなくなった人たち、つまりもっとも最初の段階である生存欲求が脅かされている人たちは、いきなり社会的承認欲求というか、自己実現的欲求へとぶっ込んでいく現象が起こっている。それはたとえば次のような。

  • 原理主義的テロで「殉教」する人
  • (合理的におかしいし、ウソばかりなのに)トランプを支持する人
コツコツと欲求充足を積み上げていくのなら分かるけれども、もう明日死ぬかもしれないというところにいきなり名誉とか、共通敵をぶら下げられ、もう飯とかのことはどうでもいいや、と自暴自棄になって極端な選択をしてしまうことで、自己実現欲求の充足を図る。

まずい傾向だと思う。こういうのを上手く利用して、世界が不安定になったり、人権が守られない人が多数出ても、自分さえよければいい、みたいなリーダーが現れてきている。

極右政治家など。連中は、これまでの穏健な政治家に対して、何もできなかった、これからは違う、世界を変えよう、移民を排斥したり、仮想敵をやっつけたりして自分たちの名誉を取り戻そうなどという。そういった言葉は、ある程度満たされた人には一切届かないけれども、食うや食わずの生活をしている人にズバッと刺さる。

私は、世界が実体経済をはるかに凌ぐ巨大な金融経済が支配してしまい、一部の超富裕層に富が偏在することが、こうしたことの原因だと思っている。

だからベーシックインカムしかないと思う。まあ、まともな判断は、まずはおなかいっぱいご飯を食べてからではないか。そしてたくさん寝て、少しずつ働ければまあ愉しい趣味もできる程度の生活を、みんなが送れるような社会にしなければならないと思う。

cf.セッション22の神回2017.2.8「各国で導入を検討、なぜいまベーシックインカムなのか」

2017年2月16日木曜日

驚きの「やる気」回復術!

家で仕事をしている人にお勧めのやる気回復術を一席。まあ私が今日発見したのだが…。

  • 朝普段より少し早く起きる
  • 最寄り駅から通勤電車やバスに乗り、一駅いって降りて、ふたたび帰ってくる
できれば普段は着ないようなよそ行きの格好(スーツとか)をするとなおよい。

理由はわからないが、これだけで、家に帰ってきて机に向かうときのハードルが格段と下がり頭もリフレッシュされる。

ちなみに、やる気や意欲は次のことをするだけであっという間に消えてしまう。これはやる気回復ではなく、やる気減退の原因である。まあ、私が普段から経験的に見つけたことなのだが…。

  • PC仕事の合間に休憩なく家事をする
  • 来客、接客
  • 寝不足
  • 子供や家族への各種世話
皆さんも試してみて下さい。

2017年2月14日火曜日

放置できない子供の貧困

NHKスペシャルで見えない貧困というのを見た。
涙なくしてみられない内容。シングルマザーの家庭で、お金がなくて平日4時間、土日8時間のアルバイトをする高校生。

バイトの内容はファミレスのホールと、そして掛け持ちでコンビニのレジにも立つ。

それで生活費がいっぱいいっぱいになっているところ、およそ進学など見込めるだろうか?もちろん奨学金だけでは足りず、金融機関の教育ローンを借りることになるだろう。

ローンの返済は40代まで続くという。取材されていた高校生の中には、この決断を迫られてとにかく「嫌だ」と泣き出す人もいた。

私が心配なのは、もちろん、奨学金を借りて大学まで出れば、少なくとも高卒よりはいいかもしれないのだが、それが過去の統計データによってしか担保されていないことである。つまり、そういう貧困世帯の子供が借金をしてまで社会に出たところで、返せるほどの雇用はあるんだろうか?

いまたてつづけに、シンギュラリティの起こるおかげで、人間の雇用の大部分がコンピュータなどに置き換えられるという本を読んでいる。





  • エクサスケールの衝撃 | 齊藤 元章
  • 人工知能と経済の未来 2030年雇用大崩壊 (文春新書) | 井上 智洋


  • 人間に残された雇用の領域はサービスや芸術など一部に限られてくる。それは、2030年頃にはかなりはっきり傾向として出てくると予想されている。

    2030年となれば、いま17歳の人が30歳になった頃。まだ奨学金の残高は残っている。せっかく大学に出ても、介護や掃除、あるいは人の世話のような感情サービス労働しか雇用がないとなると、借りた本人はかなりつらいのではなかろうか?

    私はつらい。

    私は、浪人中に、新聞かなにかで、「ドイツでは大学の哲学科を出てもタクシー運転手しか職がない」というのを読んだ。そして、大学の哲学科を卒業して、結局タクシー運転手にはならないものの、仕事の内容は結構似たような感じになっている。もうそういうふうになってきている。

    前回のブログでは、就職先はしっかりした企業研究で開けるものと楽観的なことを書いたのだが、このシンギュラリティのおかげで、吹き飛びそうである。

    だからいうんだけど、ベーシックインカムしかないっしょ?

    cf.日本財団 子どもの貧困対策

    ベーシックインカムで分かりやすいのは、TBSラジオセッション22の 2017.2.8放送回「各国で導入を検討、なぜいまベーシックインカムなのか」

    2017年2月12日日曜日

    なんだこれ 2.0

     最近、「なんだこれ」をいう言葉をよく聞くが、もう古いかもしれない。私は最近立てつづけに聞いた。
     近所のペットショップに、突然飼い犬が悲鳴を上げてトイレで動かなくなったため、時間外のところ、携帯で呼び出して無理矢理受診させたときのこと。
     「最近、パン屋の客で、獣医さんになった人がいるんですよ」「いやー獣医なんてなるもんじゃないですよ。家賃払ったらほとんど残らないうえに、休みなんてほとんどないですからね」(え?たかが痔になった飼い犬のために無理矢理受診させた私へのディスリじゃね?)
     そして彼はいった。「(苦労して獣医になったのに)なんだこれ、って感じですよ」
     次に、なにか非常に神童めいた起業家が、せっかく地域の子供をシンギュラリティ対応させようと教育ビジネスを興した物の、現実はたいしたことないうえに苦労ばっかり多いことが分かり「なんだこれ」。
     私の場合、なんだこれって感じで、なにかをまとめて総括することができないことがつらい。基本、人生のほとんどすべてが「なんだこれ」状態なのだが、なんだこれっていったところで何も変わらない。たえがたきを堪え、しのびがたきを忍ぶほかはない。
     ところで、最近は、未婚の女性は男性に、学歴や経済力よりも家事の能力を求めるようになっているという(国立社会保障人口問題研究所とかいう団体の2010年の調査)。
     そして、男性が家事を担うことにより、女性は自分のキャリアが結婚や出産で妨げられることがないように、と願っている。
     どおりで男の私は家で家事ばかりして、外では仕事なんてほとんどしていないにもかかわらず家庭円満なわけだ。これで私が外で仕事などしようものなら(それこそ「キャリアがどうのこうの」などと言い出そうものなら)、家族から総スカンを食らい、鬱病患者も出そうである。
     しかしここ小金井市では近所で昼間、平日うろうろ子供といるアラフォー♂は圧倒的に少数派だ。
     どうなんだろう、この国の与党は、「保育園落ちた日本死ね」に対して、国会で質問した野党女性議員に、怒濤のようなヤジを飛ばすタヌキジジイの妖怪集団である。
     女性は、男性に期待する年収は普通でいいといっているのだが、その水準は600万円。結婚適齢期の男性のわずか5%しかこの水準に達していないことは知らない。自分の父親のこととか、なにか間違ったメディアの情報を鵜呑みにしているのだろう。
     この国は、このように全体的に「なんだこれ」って感じになっていると思う。いろんなところから、「なんだこれ」って声が聞こえてくる。したがって私はもうさっさとベーシックインカムにしてしまったほうがいいと思う。ベーシックインカムについては、このページに詳しい。
     TBSラジオ 荻上チキ・Session-22「各国で導入を検討、なぜ今ベーシックインカムなのか?」▼井上智洋×山森亮×荻上チキ【音声配信】
     http://www.tbsradio.jp/117197
     社会のOSを抜本的に変えないといけない。そのOSはおもに年金とか、労働法、社会保障、あとは消費税、相続税、利子や配当にかかる税金、特別会計、その辺、つまり法律をいじくらないと。法律を変えないと何も変わらない。

    2017年2月10日金曜日

    スタディサプリ、こう使えば続けられる効果が出る

    リクルートがやっているオンライン教育システム、スタディサプリがすごい。何がすごいって、値段がめちゃくちゃ安い。それに――、

    • 月額980円で小1~中3までカバー
    • 動画講義、テキスト、ドリルと勉強に必要なすべてがそろう
    • 9人まで登録できるので子だくさんに優しい
    • 小1~中3のどこからはじめても、どこをやってもOK
    Z会や進研ゼミ、そしてスマイルゼミといった競合にくらべると、安さが圧倒的だし、内容も遜色ない。

    ただし、Mookや東大の公開している無料講義を誰も見ないのと同様、こうしたネットや通信教育を、長期間続けられる人は多くない。多くの子供は塾に行くことになる。月謝がたとえ、何万とかかろうと、見ないやらない通信教育よりはましである。

    しかしうちのように、予算に制約のある(たとえば子だくさん)家計やシングル家計の場合はそうも行かない。なんとしてでも、学校外教育のコスパは上げないと。これは死活問題である。

    私は家にいるので、今日はここをやってねと、ノーパソとプリントアウトしたテキスト、ドリルをざくっと渡してやらせ、監視することができる。

    他の教材と異なり、スタディサプリはテキストがPDFでアップされていて、動画講義を視聴する前にプリントアウトしておかなければならない。ドリルも、紙で印刷して解いた方がやりやすい。

    したがって、本日の表題「スタディサプリこう使えば続けられる、コスパ最大になる」、その中身は次の三つだろう。


    1. 今日やることを親が管理してそのときだけノーパソを渡す
    2. 印刷すべき物は事前に印刷しておいて一緒に渡す
    3. 終わったらノーパソを返してもらい、励ましの言葉をかける
    ノーパソではなく、アンドロイドタブレットやipadでもいい。スタディサプリは、スマホでは無理だろう。あまりに小さすぎる。一応、ドリルは画面上で答えを入力する必要があるので。

    あと、子供にノーパソなりタブレットを渡しっぱなしにするのは止めたほうがいい。目によくないし、ユーチューブやネトゲにハマりだしたら目も当てられない。

    中学卒業するまでに、こうしたICTを使ってガシガシ、子供のスキルを上げてあげないといけない。そもそも、この人類の歴史上、これほど低価格で、効果的に子供の勉強のサポートができるようになった時代はなかろう。

    一つ問題がある。親が普段仕事で子供といられない場合や、紙でテキストをプリントアウトできない場合どうしたらいいか。それに、そもそも家にいるお母さんも疲れてそれどころじゃないとか。そもそも興味ないとか。ぜんぜんあると思う。

    そういうご家庭はけっこう多いと思う。それで放置して、塾にも行かせないで子供どうなるか。湯浅誠さんのいろんな著作を読むと具体的な結末が分かると思うが、一言でいうと、貧困の連鎖。貧困の世代間承継。社会的コストだってバカにならないだろう。

    そこで、私が今考えているのは、自宅の一室を開放して子供にスタディサプリとかそういう教材をやらせる場所の開設である。私はその空間の用務員であり執事であり、コーチである。

    これにより、ノーベル賞を受賞した某経済学者が言っていた、企業の目的である「取引コスト」の削減の理論を援用できる。どの理論かというと、ざっくり言うと、なにか事をなすためには、もし企業が従業員を雇用していない場合、いちいち外部から人を見つけてきて業務委託契約してやらないといけない。人を探すコスト、契約コストがかかってしまう分、従業員を雇用している企業との競争で不利になる。そこで、企業というのはこの取引コストを削減するために、従業員を雇ってグループとして存在している、という理屈。

    私が考える、この安い通信教育サービスを使って勉強する場の開設も同じである。親は、子供に勉強させるにあたって、うちに来させると次のコスト(手間)を節約できる。その結果、うちに来ない子供よりも学力競争で有利に戦える。


    1. 子供に勉強をやらせる場所の確保(掃除や片付け含む)
    2. 子供を励ます代理人の採用
    3. 教材や通信手段の確保
    スタディサプリなどのおかげで、先生はもう要らない。ネットに入っちゃってるから。あと必要なのは、子供が勉強するという事業の取引コストを、節約するに役立つこのサービスではなかろうか?

    給付型奨学金、大学無償化について

    私はかねてより訴えているベーシックインカムの政策の一環として、大学までは無償化すべきだと考えている。そのために必要な財源はおよそ2兆数千億円とされている。

    これに対し、ある大学教員、私が結構注目している津田塾大学の哲学科の教員、萱野稔人さんは、ラジオの番組で次のような趣旨の発言をしている。

    「大学教員は、きちんと生徒が就職できるように正しく教育活動をしなければならないはずだ。そうした教育の中身の議論は一切置いておいて、一方的に(結局は自分たちの飯の種になる)奨学金を増やせ、無償にしろというのは賛同できかねる」

    まわりの教員があまりにひどいに違いない。それはさておき、奨学金を借りている大学生の割合は、2016年でふたりにひとりだという。そして、ほとんどは有利子の奨学金であり、ほとんどの学生は問題なく返済できている。

    一方で、大学を出ても奨学金を返すに十分な職業に就かず、非正規で働いて返済がおぼつかなくなる生徒もいるにはいる。私が個別に、そうした生徒に話を聞いたわけではないから、その人たちはそれぞれの事情で返済できなくなってしまったとしか言えない。

    私の場合、幸い奨学金ではなく大学を卒業した。そして、自宅が都内にあったため、大卒後、自分の夢(マスコミに入りたかった)を追うために就職浪人したり、非正規バイトをしながらライターや編集者になることもできたかもしれない。

    しかし1996年に大学を卒業した私はそうしなかった。当時、私は何となくそれ(夢追いの就活浪人とか、いきなり小規模の企業に入って修行とか)はヤバい気がした。私は、結構「寄らば大樹」思想の持ち主である。独立、脱サラ、魅力的な言葉だけれども、それはそれ、実際問題やっぱり大企業、巨大組織に入って働いたほうがいいに決まっている。

    それで、自分なりに調べ、無名だけれども、この日本の産業界でしっかりとしたシェアを持ち、経営も安定している某メーカーに入社した。同じ学部の卒業生や知り合いが、どんどんNHKとか集英社、朝日新聞社に内定を決めていく中、自分だけ内定が無くて焦った。それでもう何でもいいから内定をもらおうとして、そういうメーカーに入った。

    それでそれはまったく間違っていなかった。なぜなら、そのメーカーでは案の定、鶏口となるも牛後となるなかれじゃないけど、妙に厚遇されて、好きな部署を選べた。経理部を選んで、簿記の学校に通わせてもらった。当時、資格もいいかなと思っていたので、うれしかったし、一所懸命簿記を勉強した。

    ところが、秋になる頃、簿記の講座が終わり、何となくメールで応募した小規模の出版社に転職してしまったのである。

    メーカーでの数ヶ月間、上司とか、その会社で定年を迎えるおじいさんを観察し、これ違うなと。拭いがたい違和感でもう堪えられなくなった。ひゃっほーい。

    転職は、頭でするんじゃない。身体でする。

    しかし今、娘にはこうアドバイスしたい。まず、奨学金を借りて大学に通っていただくことは決定なのだが(何しろ4人もいて絶対無理、私そこだけはFPの資格が生きてる)、就職活動では、「マスコミ」「公務員」「資格」これは封印してもらう。まずはどこでもいいから、家から通える都内の上場企業どこでもいい、正社員として入っていただく。

    そのためには、私が思ったのは、私が今日から、株式投資でもはじめようかなということである。

    私は、馬鹿な夢追いマスコミ志望者、ミーハーなバカだったから、企業研究なんてまったくしなかった。興味も持てない。朝日新聞の学生向け会社案内を見て、30歳で年収1千万超えるとか。集英社の編集者、20代で年収1千万超えるとか。そういうのしか見てない。

    そういうのに目がくらめば、貧困非正規コースまっしぐらである。

    それじゃ奨学金が返せなくなっても、政府も誰も同情しないし、給付型奨学金を導入しようという世論も喚起できまい。

    そうじゃなくて、上場企業だけでも日本に3000社くらいあるはずだ。それ1社1社今のうちに私が研究しよう。そして娘が奨学金が返せるまで、しっかり生活できるような企業を見つけよう。なおかつそこに私も株式投資する。

    一石二鳥とはこのことだ。

    この就活を応援するなら、親は企業研究して株式投資をすべし!バフェットの本をまず読もう。

    ちなみに、私がなぜ、萱野先生を好きかというと、彼はかっこいい。イケメンだ。それに、彼の出自はすばらしい。先生の親はトラック運転手。トラック運転手の家庭に生まれて、苦労して大学を出て、哲学科!の先生になった。外見のみならず、こうした経歴もかっこいい。そしていまも奨学金を返し続けているという。それもすごいし、私は大学でフランス語も哲学もやったんだけど、まったく物にならなかった。哲学もフランス語も本当に難しいっすよ(プログラミング言語のほうがぜんぜん簡単)。それを、萱野先生は大学教員になるまで究めているんだから、えらすぎる。尊敬する。その先生が、今の大学教員の中には、「残念すぎる人」が多いと怒っていた。それは気になる。

    私もブロガーの端くれとして、一方的に大学無償化だけを叫ぶのではなく、子を持つ親の立場として、今の制度の中で子の役に立てる実効性ある具体的親施策はなにか、考えた次第である。そしてそれは、繰り返しの結論となるが、地道な企業研究に基づく株式投資じゃないかなと。もちろん、本当に金をツッコむ必要はなくて、研究するだけで、いつか株を買うと思えば、より愉しい。なんてポジティブなんだ、今日は。