給付型奨学金、大学無償化について

私はかねてより訴えているベーシックインカムの政策の一環として、大学までは無償化すべきだと考えている。そのために必要な財源はおよそ2兆数千億円とされている。

これに対し、ある大学教員、私が結構注目している津田塾大学の哲学科の教員、萱野稔人さんは、ラジオの番組で次のような趣旨の発言をしている。

「大学教員は、きちんと生徒が就職できるように正しく教育活動をしなければならないはずだ。そうした教育の中身の議論は一切置いておいて、一方的に(結局は自分たちの飯の種になる)奨学金を増やせ、無償にしろというのは賛同できかねる」

まわりの教員があまりにひどいに違いない。それはさておき、奨学金を借りている大学生の割合は、2016年でふたりにひとりだという。そして、ほとんどは有利子の奨学金であり、ほとんどの学生は問題なく返済できている。

一方で、大学を出ても奨学金を返すに十分な職業に就かず、非正規で働いて返済がおぼつかなくなる生徒もいるにはいる。私が個別に、そうした生徒に話を聞いたわけではないから、その人たちはそれぞれの事情で返済できなくなってしまったとしか言えない。

私の場合、幸い奨学金ではなく大学を卒業した。そして、自宅が都内にあったため、大卒後、自分の夢(マスコミに入りたかった)を追うために就職浪人したり、非正規バイトをしながらライターや編集者になることもできたかもしれない。

しかし1996年に大学を卒業した私はそうしなかった。当時、私は何となくそれ(夢追いの就活浪人とか、いきなり小規模の企業に入って修行とか)はヤバい気がした。私は、結構「寄らば大樹」思想の持ち主である。独立、脱サラ、魅力的な言葉だけれども、それはそれ、実際問題やっぱり大企業、巨大組織に入って働いたほうがいいに決まっている。

それで、自分なりに調べ、無名だけれども、この日本の産業界でしっかりとしたシェアを持ち、経営も安定している某メーカーに入社した。同じ学部の卒業生や知り合いが、どんどんNHKとか集英社、朝日新聞社に内定を決めていく中、自分だけ内定が無くて焦った。それでもう何でもいいから内定をもらおうとして、そういうメーカーに入った。

それでそれはまったく間違っていなかった。なぜなら、そのメーカーでは案の定、鶏口となるも牛後となるなかれじゃないけど、妙に厚遇されて、好きな部署を選べた。経理部を選んで、簿記の学校に通わせてもらった。当時、資格もいいかなと思っていたので、うれしかったし、一所懸命簿記を勉強した。

ところが、秋になる頃、簿記の講座が終わり、何となくメールで応募した小規模の出版社に転職してしまったのである。

メーカーでの数ヶ月間、上司とか、その会社で定年を迎えるおじいさんを観察し、これ違うなと。拭いがたい違和感でもう堪えられなくなった。ひゃっほーい。

転職は、頭でするんじゃない。身体でする。

しかし今、娘にはこうアドバイスしたい。まず、奨学金を借りて大学に通っていただくことは決定なのだが(何しろ4人もいて絶対無理、私そこだけはFPの資格が生きてる)、就職活動では、「マスコミ」「公務員」「資格」これは封印してもらう。まずはどこでもいいから、家から通える都内の上場企業どこでもいい、正社員として入っていただく。

そのためには、私が思ったのは、私が今日から、株式投資でもはじめようかなということである。

私は、馬鹿な夢追いマスコミ志望者、ミーハーなバカだったから、企業研究なんてまったくしなかった。興味も持てない。朝日新聞の学生向け会社案内を見て、30歳で年収1千万超えるとか。集英社の編集者、20代で年収1千万超えるとか。そういうのしか見てない。

そういうのに目がくらめば、貧困非正規コースまっしぐらである。

それじゃ奨学金が返せなくなっても、政府も誰も同情しないし、給付型奨学金を導入しようという世論も喚起できまい。

そうじゃなくて、上場企業だけでも日本に3000社くらいあるはずだ。それ1社1社今のうちに私が研究しよう。そして娘が奨学金が返せるまで、しっかり生活できるような企業を見つけよう。なおかつそこに私も株式投資する。

一石二鳥とはこのことだ。

この就活を応援するなら、親は企業研究して株式投資をすべし!バフェットの本をまず読もう。

ちなみに、私がなぜ、萱野先生を好きかというと、彼はかっこいい。イケメンだ。それに、彼の出自はすばらしい。先生の親はトラック運転手。トラック運転手の家庭に生まれて、苦労して大学を出て、哲学科!の先生になった。外見のみならず、こうした経歴もかっこいい。そしていまも奨学金を返し続けているという。それもすごいし、私は大学でフランス語も哲学もやったんだけど、まったく物にならなかった。哲学もフランス語も本当に難しいっすよ(プログラミング言語のほうがぜんぜん簡単)。それを、萱野先生は大学教員になるまで究めているんだから、えらすぎる。尊敬する。その先生が、今の大学教員の中には、「残念すぎる人」が多いと怒っていた。それは気になる。

私もブロガーの端くれとして、一方的に大学無償化だけを叫ぶのではなく、子を持つ親の立場として、今の制度の中で子の役に立てる実効性ある具体的親施策はなにか、考えた次第である。そしてそれは、繰り返しの結論となるが、地道な企業研究に基づく株式投資じゃないかなと。もちろん、本当に金をツッコむ必要はなくて、研究するだけで、いつか株を買うと思えば、より愉しい。なんてポジティブなんだ、今日は。

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