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女子高生とドキュメンタリーを見て思う

子ども(高校生)にNHK BSでやっていたドキュメンタリーワーク・ラブ・バランスを見せてみた。日本人ワーキングウーマン「マイコ」さん(37歳)は理系大学卒業後大手銀行に勤めた。子どもを二人産んで育休を二度取った。職場へは片道1時間半かかるから、朝は6時半にみんなで朝ご飯を食べ、子供は保育園や学童にあずける。5時の定時に退社しても、保育園に迎えに行けるのはギリギリ、夜7時前となる。そのあと休む間もなく夕食の準備、子どもの世話など。夫は10時過ぎに帰宅する。

海外のドキュメンタリー番組なので、解説はこうなる。「日本ではこうしたことはめずらしくない」

マイコは、14年勤めて、二度の育休と、残業をほとんどしなかった結果、同期に比べて出世しなくなった。彼女はいう。「競争だから残業できる男性社員のほうが出世するんだなー。暗黙の了解でそうなってる」あきらめの境地だ。

娘の感想はこうだ。「かわいそー」

私の感想は「職場の近くに引っ越せばいいのに」

まあいずれにしても、これじゃ子どもなんてひとりふたりが精一杯だ。正直、うんざりだろう。つまり少子化は構造的に強固に社会に埋め込まれている。

安倍総理は「女性活躍社会」とかいう。確かに今日、幼稚園の保護者会に行ってみて驚いたが、平日の昼過ぎで、女性しかいない(ママしかいない、パパはいないという意味)。子育て育児も、結構たいへんである。夫は外で長時間労働、ママは地域で子育て育児。

一方、マイコのような共働きの正社員女性もまったく見ているだけで疲弊してしまう。

主婦も、キャリア女性も、両方ともめいっぱいになっている。いや、もう無理だ、活躍なんてこれ以上どうしろと?

私は保護者会に行って、帰ってきても子どもを公園で遊ばせたあとはぐったり疲れて寝てしまった。もちろんわたしが社長の法人の収入は減る一方。

日本という社会はもう本当にあり得ないほどおかしい気がするんだが、案外それでも、特に未婚の若い世代は幸せ満足度が高いという統計もある。

パラサイトシングルの連中だ。パラサイトシングルなら、アゴアシマクラは全部親持ちだから働いた分は全部自分の遊びに使える。まったくもって満たされていて、幸せいっぱいだろう。

まあ、それも40代、50代になれば、(現状のこの世代の満足度が相対的にはかなり低いことからも明らかなように)だんだん不幸になっていく。

とにかく、い…

利他主義的動機付けの優位性

なぜ、保守政治家は家族家族というのか。科学的知見からはじつは結構合理的。 人は、人の前はサルだった。サルはその場で果物だとかをシェアして終わるが、人間は、なにか見つけると、遠い距離を運んだ。その先に家族や仲間が待っているからだ。 特別な動機付けの訓練を受けていないのなら、人はすぐ「ま、いっか」となって目標の遂行を投げ出して楽に流れる。しかし、家族や仲間を利するための行動(利他的行動)ならば、勝手にま、いっかとはならない。どんなにつらくても、家族や仲間が困るだろうから自分勝手な都合で簡単には投げ出せない。 いまひとり暮らしの人が増えている。生涯未婚率が上がっている。恋人を作るのもおっくうでやらない。そういう人たちの多くは中年になれば、なんのために努力すればいいのか分からなくなってしまうだろう。困難な目標を遂行する気はもとより、日々のごく些細なこと、たとえば次の月曜日は資源ゴミの日だから読み終わった本をひもで縛って収集場所へ出すといったことも次第にできなくなる。行動と結果の影響がすべて自分だけに完結となれば、やーめたって言って日々最低限の欲求を満たすだけの人生に堕するだろう。 私なんてまさにそうなりそうである。愚痴やぼやきばかりだがそうなっていないのは家族=債務があるからこそ、起きて仕事する。家族がなければ三年寝太郎になってる。家族がいるからこそ、ぜったいやりたくない掃除もすれば、税務申告もするし接客もチラシ配りもする。 こんなの自分のためだったら絶対やっていない、アホらしいしやる気もない。しかし家族が困るとなればまあ、やるかとなる。 結婚していない、ひとり暮らしの知人が何人かいる。中年期にさしかかり、多くは没交渉となったが、一部近況が分かる人のケースでは、たいてい部屋は汚部屋化している。太って、喫煙飲酒癖があり、仕事への熱意は一切ない。しかしその姿はまったく自然で、普通なことであり、私も家族がなければそうなるに違いない。そして最後は必ず医療や介護、ひいては年金や生活保護の世話になる。それらは社会保障給付という。 というわけで、保守政治家が家族家族と騒ぐ理由だが、結局結婚して家族(アドラー心理学的に言うと家族ではなくても、仲間、あるいは利他的行動の対象となる何でもよい)を持たないひとりもんは、へたれで自暴自棄となり、社会保障の世話になるリスクが高まるとい…

日本最大の問題、それは世代間の偏り

ファイナンシャルプランナーの中嶋よしふみ氏のブログの「平等に貧しくなろう」という上野千鶴子氏の意見の正しさについてを読んでください。

私もFPとして前々から日本の大問題は世代間の富の偏在、具体的には高齢者にばかり富が集まって若者は制度的に搾取される一方であるという点です。

このブログのタイトル画像の背景にもしているほどです。

日本はもちろん、憲法で財産権は基本的人権のひとつとして尊重されるべきものになっています。年金だって、長年はたらいてきた高齢者たちからすれば、「積み立ててきた自分の財産」(本当は賦課方式なので、積み立ててきたのではなく、いまの現役世代からもらっているに過ぎない)なのだから、これを取り上げたり減らすなどあり得ないと思っているのは自然です。制度を法律で作る政治家たちも高齢者から選ばれているため、年金をばっさり減らしたり、高齢者の資産を若者に再分配するなどというのは思いも寄らないことでしょう。

しかしこの状況こそ若者が圧倒的に搾取されている構造なのです。

税収のメインは所得税、法人税、消費税であり、いずれも現役世代の労働の付加価値に対して課せられる税金です(消費税は支出ですが支出は当然現役世代の方が大きいのです)。

高齢者は日本の金融資産1700兆円の過半数を持っているとされています。こうした金融資産への課税はたとえば相続税等ですが、国の税収の柱とはとうていいえません。

税制から見ても、数が減る一方の若者の労働から、増える一方の高齢者に一律支払われる年金や医療費でどんどん吸い上げられている構図です。

私はこれは、政治家も、(もはや高齢者しか購読しなくなった)新聞メディアも、もちろん忖度に夢中な官僚も、つまり日本のメインの権力者たちにとっては不都合な真実なので、話題として積極的に語りません。

しかし、だからこそ私は声を大にしていいたいです。

若い人が、子どもを産み育てやすい社会構造に転換しないと、たいへんなことになると。

いま、日本で子育てしようとしたら、それも働いて得る収入で子どもを育てようとしたら、本当にたいへんです。国は増え続ける高齢者向けの社会保障費で、子育て世帯への再分配は構造的に、つねに及び腰です(前述の通り)。待機児童も、毎年毎年解決される見通しはありません。地方自治体の議員たちは、待機児童など問題としてみていません。やる気がないのです。…