学費無料のアメリカ「ベレア大学」の方法

私も含め日本で子育てしている親の関心事は、大学学費の高さである。大学の学費は、給与所得や物価がずっと下がり続けているここ20年ほどのあいだに、ひたすら高騰している。

娘が4人もいるから、奨学金なしではおよそ全員を大学に進学させることは不可能だ。もちろん、シリアやとんでもない途上国にくらべれば、借金さえすればよりどりみどりで大学に行けるのだから、それはまあそれでよしとしよう。最近は、奨学金も、無利子だったり、給付型も政策で導入されつつあり、だんだんと状況はよくなってきていると言える。

それで、アメリカのべレア大学という大学について話したい。この大学は学費が無料だ。通常1000万円程度の授業料が、この大学が所有するさまざまな商業施設で働くことで、学費が無料になっている。

たとえば、ホテル、レストラン、パン工房、農園、森林、工芸品店である。大学があるのは、ケンタッキー州の人口1万人程度の小さな町。ここにこうした観光資源があることで、全米から観光客がやってきて、町の活性化につながっている。

ちょっとしたパンにしても、鶏肉にしても、工芸品にしても、難関私立大学の学生さんが作っているとなれば、非常にイメージがよい。近所のスーパーで買わずに、あえてここで買おうという気持ちにもなるだろう。

学生にとってもメリットは計り知れない。もちろん勉学のための時間が犠牲になる面はあるものの、借金のように、金融機関を単に利するだけの利子を払わないですむ。勉強して大学の学位を取るのに、何で民間企業(しかも金融経済のため実体経済にくらべて儲けが膨らみやすく、少数の関係者で富を寡占している)のために身を粉にして働いて借金を返済しなければならないのか。この不条理は若い学生には私は酷だと思う。

そういうわけで、このビジネスモデルは日本の大学にも当てはまるだろう。ただ、これはあくまで、ベーシックインカムといった社会主義的な政策に拒否感の強いアメリカの話。ベーシックインカムが導入されれば、こうしたモデルは通用しなくなるかもしれない。

ただ、それまでの過渡期として、「現役大学生」が働くサービス産業を大学が学費無料の財源として運営するのはいいだろう。大学だけではなく、塾でもいいかもしれない。

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